現在、高速乗合バスや貸切バスを運転する場合は、運行状況によっては運転手を複数配置しなければなりません。これは2012年4月に関越自動車道で高速ツアーバスが起こした事故を受けて行われた国土交通省の検討会で、バスの運転手の配置基準を見直すべきという結論が出たのを受けて行われたもので、貸切バスの一種であるスキーバスもこの基準のもとで運行しなければなりません。スキーバスを1人の運転手で運行できる基準は細かく定められており、基準を満たさない場合は必ず2名以上の運転手で運行に臨まなければなりません。例えば、運転時間については1回の運行につき9時間まで、連続運転については2時間までであれば、1人の運転手で運行することができます。

この1回の運行は、スキーツアーの乗客を乗せて運転している時間だけでなく、回送運転を行っている時間も含まれます。また、1回の運行で移動できる距離は昼間は500キロメートルまで、夜間は400キロメートルまでとなっていますが、十分に休憩を挟むなどの条件を満たしていれば100キロメートル程度まで超過が可能です。ここでいう移動距離とは、スキーバスに実際に乗客を乗せて移動する距離のことを指します。休憩時間についても基準があり、運転手1人だけでスキーバスを運行するには、昼間は運転時間が4時間を経過するごとに合計で30分以上、移動距離が500キロメートルを超える場合は合計で1時間以上の休憩時間を設ける必要があります。

また、夜間の場合は2時間を目処に休憩を設ける必要があり、休憩時間についても通常の夜間走行時は連続で15分以上、移動距離が400キロメートルを超える場合は連続20分以上の時間を確保しなければなりません。

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